院長プロフィール
小田治範
- 小田クリニック 院長
- 昭和29年1月、中国吉林省生まれ
- 吉林省延辺医学院、吉林医科大学を卒業
- 吉林省安図県第二病院外科に勤務
- 吉林医科大学生科学研究所で生化医学を中心に研究活動に専念
- 研究視野を広めるために韓国のソウル中央大学医学部へ入学
「医療法人社団 医進会 小田クリニックHPより引用」
昭和29年、戦時中に中国に渡った両親のもとに生まれ、父は小児科医、母は薬剤師という環境で育つ。
東京の同仁病院副院長を務めた後、平成9年に医療法人社団医進会を設立して理事長に就任。
かねてより研究してきた、がんの免疫治療を国内でいち早く臨床に応用するほか、独自に細胞培養を開発しNKM免疫療法を確立した。 現在は、がんの超早期発見を掲げ、NKM免疫療法を中心に予防医療を実践。再生医療分野である幹細胞の基礎研究と臨床応用にも取り組んでいる。
同時に地域密着の医療も併せて実践し、地域住民からの信頼も厚い。
活動範囲は国内のみならず韓国・中国にもわたり、韓国ではMFDS(韓国食品医薬品安全庁)の許可を日本の医療機関として初めて取得。
中国では北京301病院を中心とした複数の医療機関と提携、技術提供を行っている。
水素水のNK活性に対する効果
医療法人社団 医進会
理事長 小田 治範
被験者8名に水素水(奥長良川の秘水、テクノス株式会社)を毎日2Lずつ7日間摂取し、0日目及び7日目、63日目(約2か月後)、98日(約3か月後)のNK活性を測定した。その結果、0日目のNK活性が高いものは低く、中等度のものはほぼ横ばい、低いものは高くなる傾向がみられた。
水素水の人の健康に関する報告は多く、アトピーなどの免疫疾患の治療からニキビなどの美容効果、抗がん作用など多岐にわたっている。抗がん作用の作用機序については、動物実験による腫瘍に対する直接的な増殖抑制効果等が報告されている。
今回、我々は、健常者に対する、水素水の経口摂取前と摂取後の末梢血中のリンパ球のNK活性の変化を調べた。
方法:被験者(健常者)8名に水素水(奥長良川の秘水、テクノス株式会社)を毎日2Lずつ7日間摂取し、0日目及び7日目、63日目(約2か月後)、98日目(約3か月後)のNK活性を測定した。63日目は前日、98日目はその1週間前から毎日摂取(boost)した。NK活性は、測定日に約10ml採決し、フィコールを用いた比重遠心法でMNC分画を採取した。あらかじめ培養し、蛍光色素(Calcein-AM solution、同仁化学)を取り込ませたがん細胞(K562、ヒト慢性骨髄性白血病由来)とともに細胞数を測定し、MNC分画の細胞とがん細胞の比が10:1になるように調整した。細胞を96ウェルマイクロプレートに加え、開始時と4時間後の蛍光強度を測定(テラスキャンVPC、ミネルヴァテック)し、界面活性剤を添加したウェル、MNC分画の細胞をいれないウェル等を対照として、NK活性を計算した。
結果:8名中5名が3ヶ月の検討を継続した。2名が7日目の開始となり、うち1名は7日のみの測定だった。0日目のNK活性測定の結果は、基準値より高い2名(図中YA.CL)、ほぼ基準値の2名(図中YS.HI)、基準値より低い2名(図中MS.MK)に別れた。その後、時間の経過とともに、0日目の低い2名に上昇傾向が見られ、ほぼ基準値の2名は横ばい又はやや上昇傾向を示し、基準値より高い2名に下降傾向が見られた。
考察:基準値より高い2名のうち、YAは重度のアトピー性皮膚炎、CLはアレルギーを発症していた。水素水摂取による抗炎症作用に関する文献はすでに存在するが、今回もそれを裏付けるものとなった。基準より低い2名は、健常者であるが、がん等で免疫が低下した人で同様の効果が期待される。